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大垣競輪G2 ウィナーズカップ『水都できらめく勝者の走り』

水都できらめく勝者の走り

先日迄三日制で行われていた
国際自転車トラック競技支援競輪を振り返る。
決勝では、正攻法に構えた近畿ライン
高久保-山本伸-松岡健
中団に桐山-竹内智の東日本ラインに
宮本隼-河端-桑原-荒井の中国3車に荒井が付けての西日本ライン。
ルーキー宮本隼が出渋るのを観て
高久保が赤板から突っ張り先行に出る。
ホーム手前で河端が番手から自立発進でバックを獲るものの
内側抵抗していた山本伸がもがき合いを制するが
虎視眈眈構えていた桐山の捲りが3コーナーで綺麗に決まる。
4コーナーでも他を寄せ付けず
桐山がセーフティリードを保ち優勝した。
2着は中国ラインの4番手を固めていた荒井が
自力を発動して大外伸びての2着。
3着には河端を出させなかった山本伸となった。
地元ルーキー宮本隼には苦しい展開の決勝となったが
このレースが今後の飛躍の糧になる。
と、陰ながらエールを送りたい。

いよいよ始まる。
第3回 ウィナーズカップ(G2)
2019年3/21〜24日の四日間
大垣競輪場にて開催される。
選考基準では1着回数上位者と
F1開催成績上位者に出走権が与えられているのが特徴となっている。

山崎芳仁、川村晃司が欠場となり
神山拓弥と五十嵐力が追加斡旋となった。

SS勢揃い。
SSは新田祐大以外の8選手が登場する。

先ず、競走得点トップで驚き129.00の脇本雄太(福井)
今、競輪界で一番強いと云っても過言ではない脇本。
昨年の静岡GP以来の競輪競走での出走。
本年初の脇本はどのぐらい強いのか。
決勝には近畿勢が何名乗ってくるのか。
脇本の番手は優勝に最も近い。
脇本の走りを今節拝ませて頂く。

前節松山記念での落車が気になる浅井康太(三重)
同門、柴崎淳の番手で二日目不運にも落車に巻き込まれた浅井。
胸部打撲と肺挫傷で一週間の安静加療明けての今節。
シーズンオフが無い競輪界で常に高い水準で戦って来た男の真価が問われる。
修正能力の高さで今節も安定した結果を残す。

SSの洗礼を浴びながら新たな挑戦をする清水裕友(山口)
今年、立川記念制覇で素晴らしいスタートを切ってから
全日本選抜競輪二日目の落車で左鎖骨を骨折。
長期欠場後、二月末から練習を開始しての今節。
物怖じしない競走が売りなだけに、積極的なレースをウィナーズカップでも観たい。
中国、四国を背負うSS清水が水の都で躍動する。

最終日に行われるガールズケイリンコレクション。
まず絶対女王の児玉碧衣(福岡)
昨年のガールズグランプリを制覇して
今年に入ってからも勢いは衰え知らず。
前節、鈴木美教に先着されたものの
今年に入ってからは、1着14回に2着1回着外0
今節も本命を背負い人気に応えることが出来るか。

連勝街道真っしぐらの石井寛子(東京)
18連勝で今節19連勝なるかどうか。
決め脚の鋭さはガールズケイリンナンバーワン。
位置獲りの旨さは年々研ぎ澄まされて行く。
4コーナーで3番手迄に居れば勝機有り。
瞬発力を生かし直線突き抜ける。
児玉との一騎打ち。

注目は久々の実戦となる小林優香(福岡)
昨年7月以来の登場。
近況、自転車競技に力を入れていた小林。
ナショナルチームで結果を残し、豪脚を更に磨いての今節。
児玉、石井寛子を苦しめるのは小林の爆発力か。

楽しみが尽きない大垣ウィナーズカップ。
大垣と云えば松尾芭蕉。
奥の細道、結びの句では

『蛤(はまぐり)のふたみにわかれ 行く秋ぞ』

蛤のふたと身とが別れるように、見送る人々と大垣での別れを惜しんで詠んだ。

芭蕉が、再び舟に乗り込む姿は
旅の終わりはまた、新たなる旅の始まり。
と、思わせてくれたそうだ。

芭蕉が旅を続けた様に
競輪で闘い続ける選手を応援し続ける。

(記 京凛敬三)

松山競輪開設69周年記念G3『GOLD RUSH』

松山競輪開設69周年記念
金亀杯争覇戦(G3)
2019年3/7〜10の四日間開催される。

前回の玉野記念振り返る。
決勝では、太田竜率いる徳島ライン3車に
松浦率いる中国ライン3車で人気を二分する形となった。
展開は、連日積極性な競走をしていた太田竜のジャン先行。
太田竜-阿竹-北村信が出切り
中団を獲り切ったのは中国ライン
松浦-柏野-西岡拓。
単騎の野田源と関東の芦澤辰-志村太が7番手を争う。
太田がバックを獲り、車間を空ける阿竹。
中団から松浦が捲って来るがそれに合わせて踏む阿竹。
番手絶好から抜け出し7年振りの記念優勝を飾った。
直線コースを突き伸びた地元柏野が惜しくも2着。
徳島3番手を固めていた北村信が3着となった。
阿竹の優勝に貢献した太田の先行力に脱帽。
改めて中国、四国ラインの存在感が際立った玉野記念となった。

いよいよ3/7から松山記念金亀争覇戦が開幕となる。
玉野記念に引き続き四国、中国ラインの躍動が観れるのかどうか。

先ずはSS4選手から御紹介。

静岡記念決勝では近畿作戦に屈した浅井康太(三重)
前節決勝では展開が向かなかったが
二日目、準決勝と苦しい展開ながらも
車の出と伸びはすこぶる良好。
決勝には必ず乗って来ると云っていい安定感を今節も魅せてくれるだろう。
優勝候補筆頭。

別府全日本選抜準決勝では果敢な先行を披露した平原康多(埼玉)
前節の静岡記念は欠場しての松山記念。
浅井同様、どんな展開になっても対応出来る平原。
今年に入って大宮記念2着に高松記念3着。
そろそろ今年初記念制覇を待ち望んでいるファンも多いだろう。

別府全日本選抜では平原の先行に乗り優出した武田豊樹(茨城)
前節の静岡記念では連対、3連対無しの6着、6着、4着、4着。
元気が無い印象に映った前節。
円熟味を増して行く武田の修正能力に期待しよう。

今年に入り記念を2回制している村上博幸(京都)
松阪記念完全優勝では自力の捲りで。
奈良記念決勝では北日本分断策から優勝をもぎ取った。
自力に縦、横と磨きが掛かっている村上に敵無し。
3度目の記念優勝は松山記念か。

SS勢を脅かす若手の台頭。
ヤンググランプリ制覇からブレイクしている太田竜馬(徳島)
玉野記念から中3日での登場。
今年に入り、以前にも増してバック獲りに動いている太田。
斡旋が立て込んで疲れが気になるところだが
四国、中国ラインを背負う22歳に多大な期待をしてしまう。
タイトル目前の新興勢力が今節も躍動する。

地元愛媛勢は粒揃いのラインナップ。
追込み屋からは渡部哲男(愛媛)に橋本強(愛媛)
2005年金亀杯覇者の渡部。
2005年以降は地元優勝が出ていない愛媛勢が奮起する。

渡部は前節全日本選抜二日目にインフルエンザで欠場。
病状が気になるところだが、約1ヶ月空いて調整は万全。
久々の記念優勝に名乗りを挙げる。

近況着が大きくなっている橋本。
大宮記念決勝では橋本らしいコース獲りで優勝目前であったが3着失格に終わった。
勝負強い橋本だけに見せ場を作る。
四国、中国の若手が揃っているだけにチャンスは充分。

愛媛ヤンググランプリコンビ登場。
4場所連続優出している絶好調の松本貴治(愛媛)
落車の影響を払拭して静岡記念での決勝入り。
単騎で位置獲りに苦しみ8着に終わったが
勝ち上がりでは、連日しぶとい競走を魅せてくれた。

大型先行の佐々木豪(愛媛)
捲りのイメージが強い佐々木だが
大垣F1決勝では別線の山中秀、竹内雄完封する先行力も持ち味。
番手戦も出来るだけに、ヤンググランプリで連携した
松本-佐々木の並びが決勝で観れるかどうか楽しみな一人。
松本、佐々木が今節飛躍する。

愛媛S2からは
大ベテラン53歳の梶應弘樹に
先行力衰え知らずの小川祐司に
未来の四国を担う吉武信太朗に今野大輔。

楽しみな地元勢が目白押し。
松山高速バンクでの熱戦を拝ませて頂く。

松山競輪場で車券を当てて
夜は道後温泉で疲れを癒す。
昨年のウィナーズカップで実現出来なかったプランを今年こそは現実のものに。
瀬戸風を選手同様味方にしてみたい。

(記 京凛敬三)

玉野競輪開設68周年記念G3『瀬戸の王者決定戦』

静岡記念から中二日。
競輪ファンには嬉しい慌しさとなっている。

先日迄行われていた静岡記念。
決勝では地元渡邉雄太に桐山。
浅井に吉田敏、松本貴が単騎に
強力な近畿4車が迎え討つ構図となった。

先行は稲毛を先頭に近畿勢。
松本貴の単騎カマシを物ともせずバック。
渡邉雄に併せて、古性が番手から発進。
南、東口を連れて盤石の形に。
浅井にも何もさせない近畿作戦に感服。

古性東口と近畿ラインワンツースリーを決めた。

グレードレース決勝での綺麗な1.2.3決着に
古き良き競輪を観た気がした。

静岡記念に続いて始まる
玉野競輪開設68周年記念
瀬戸の王子杯争奪戦(G3)

2019
岡山県玉野市、玉野競輪場にて
2/283/3の四日間開催される。

SS三谷竜にSS清水裕、等が欠場になったが
太田竜、等個性ある追加選手が名を連ねた。

SSからは只一人の登場。
魂の走り村上義弘(京都)

弟博幸は奈良記念を制覇したが
兄義弘は意外にも今年に入り優出無し。
大宮記念、高松記念、別府全日本選抜と
準決勝が鬼門になっている。
調子自体は悪くない村上が今節こそ決勝入りに動く。

2017年覇者がバンク相性の良さを発揮する。
追加斡旋が入った太田竜馬(徳島)

昨年後期から本格化している太田。
今年に入りF1連続優勝に高松記念制覇。
前節の別府全日本選抜競輪では圧巻の走りを披露してくれた。
準決勝は別線の牽制に苦しめられ仕掛け切れずに惜しくも敗退となったが
初日、二日目の堂々としたジャン先行が有れば地元勢、中四国勢は心強い。
タイトル目前の太田に更なる注目が集まる。

熟練度増し、新たな一面を魅せる松浦悠士(広島)
今節一番調子が良いであろう松浦。

別府全日本では、初日二日目と三番手から斬れ味鋭い縦脚を披露。
松阪F1、前節大垣F1ではバックを獲る積極的な自力で決勝入り。
大垣決勝では脚を使わず中団を獲り切り
後続を牽制しながら余裕を持っての仕掛けで優勝をさらった。

静岡記念を制覇した古性と並ぶトップユーティリティプレーヤーに成長した
先行も苦にしない自力も備えた松浦に敵無しか。
全日本選抜でも連携した太田竜に託し玉野記念制覇なるか。

中国、四国勢の勢い止まらず。

今節、特に層の厚い中四国ラインを御紹介。
地元玉野ホームバンクS1組から
柏野智典(岡山)、岩津裕介(岡山)の追込み屋が登場。
その二人を背負う取鳥雄吾(岡山)

地元勢を占うのはこの男。
前節、広島F1準決勝では援軍が居なくなりながらも
踏み直し、粘って粘っての2着と強い先行力を発揮し決勝入り。
バック回数を重ねて脚作っての地元記念。
逃げも、カマシも、捲りも出来る取鳥が地元ホームバンクで風を切る。

S2からは
大ベテランの近藤修康(岡山)に
大型先行、任せて安心の工藤文彦(岡山)。
昇級後結果を残している自力自在の片岡迪之(岡山)に
地元で復調なるか。縦脚キレる峰重祐之介(岡山)。
そして最後に、次世代の中国ラインを牽引して行く逸材に育って貰いたい滝本泰行(岡山)。

厚みのある地元勢に、厚みのある中四国勢。

楽しみな、楽しみな

玉野記念は2/28木曜日開幕!

玉野競輪場のマスコットキャラクター

ガッツ玉ちゃんに闘魂注入される選ばれし者は誰か。

(記 京凛敬三)